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11話-10 離れては月を見上げて。

last update publish date: 2026-06-04 11:00:23

これで、少しでもルファルの隣に立つ資格を、得られたのだろうか。

修練の終わりを告げるように光の膜が消え去ると、ルファルがゆっくりと身体を起こした。

その切れ長の瞳が、かつてない程柔らかく細められる。

「リリシア。……よく頑張ったな」

その一言を聞いた瞬間、リリシアの胸の堤防をあっけなく決壊させた。

居ても立ってもいられず、まだ少し重い身体を強引に起こし、リリシアはルファルの胸へと飛び込んでいた。

ルファルもまた、逃がさないようにその身体を強く、強く抱き締めた。

* * *

――ルファルが遠い地へと旅立つ前日の夜。

最後にもう一度だけルファルと話がしたくて、リリシアは彼の休憩室へと向かった。

けれど扉の前に立つも叩く勇気が出ない。

自分がルファルの足枷になってしまうのではないかという恐怖が、どうしても拭いきれなかった。

諦めて引き返そうとしたリリシアは、すぐ横にある部屋のバルコニーへと足を向けた。

夜風がドレスの裾を揺らす。<
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